ヘアカラーコントロールの意味と必要性
新生毛と中間部と毛先は異なるダメージ状態を理解する
1. バージン毛(新生毛)とダメージ毛(既存毛)の状態 2.アンダートーンと新生毛とのヘアカラーレシピ
ヘアカラーの希望の色をひきだすには、お客さまのニーズと髪(素材)の状態を見極めることがポイントです、
髪の状態や、希望の配色にするための計算が必要で、
ムラのない均一なヘアカラーするために「ヘアカラーコントロール」が必要です。
1. バージン毛(新生毛)とダメージ毛(既存毛)の状態
一般的なヘアカラーは単にトーンアップするだけではなく、アンダーカラー(退色した状態)だけではなく、
新生毛が伸びた状態など混在するから、希望の色を均一に染めることが求められています。
さらに、ハイトーンヘアカラーやグラデーションヘアカラーなど、薬剤の知識やヘアカラー剤の使い分けなど高度な技術が要求されています。
ヘアカラーコントロールの目的は、ニーズと髪の状態に対応することです。
生えてきたばかりの新生毛や、明るく退色した状態で、染めてもムラになるだけで希望色を正確にだすのは不可能です。
なにがどう異なるかを考えヘアレシピを行います。
新生毛は健康毛で髪の中には、水分・脂質・メラニン色素が入っておりスポンジのようになっています。
ヘアカラーするには最善なコンデションであり色の作用に発色も効果が高い。
既存部はヘアカラー単品では根元と均一なヘアカラーの色の状態は出てきません。
毛髪の色も部位によって異なるアンダートーンとのバランスを意識して、
ヘアカラー剤のレシピを考えることが大切です。
2.新生毛と既存毛のヘアカラーレシピ
●新生毛に塗布した髪の発色は
1.ツヤがあり赤味が残ります。
理由:つやが出るのはキューティクル内の水分や脂質のバランスがよく、健康な状態で100%ヘアカラー剤が発揮できる。
赤味を感じるのはメラニン量が多く、色が赤色ーオレンジ色ー黄色と段階的にメラニン色が変わる。
2.透明度がでにくい、高い彩度が出しにくい
理由:メラニンの量が多いためブリーチ効果も少ない、そのため髪の色(赤色やオレンジ色)から透明度がなくなる。
彩度も同様の理由により発色しずらい。
3.寒色系が出にくい
理由:寒色系はメラニンの抜け具合が悪いと、橙色が髪に残り発色しない。
目の瞳がブラウンの人や、肌の色が白い人は寒色系でも染まりやすい。
4.アンダートーンの暖かみを感じる
理由:赤色ー橙色ー黄色と変化しますが、ちょうどオレンジ味が出ることで暖かみを感じる。
目安としてヘアダメージも少ない。
●既存毛に塗布した髪の発色は
1.くすみを感じる色合い
理由:残留ティントが残った状態で、毛染めをすると色が混ざった状態で色がくすみます。
ヘアカラーする場合は残留ティントの状態をみる。*残留ティントとは人工的に残った染料
2.ティントの色が出やすい
理由:アンダートーンの色が残っているので、色も明るくなりやすい。
逆にいうと髪のダメージもある。*ティントとは明るい色(強い色を足す)、シェードは暗い色(深い色を足す)
3.寒色系が出しやすい
理由:アンダートーンの色と、ヘアカラー剤の色が重なることで寒色系の色が出る。
髪の色が太く、硬い人はアンダートーンの色が残留していても寒色には染まりずらい。
4.色が入りやすくでやすい
理由:寒色系と同様にアンダートーンの色とヘアカラーの色も入りやすい。
色が入りやすくでやすいため放置時間は短くなる。
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