ヘアカラーコントロールのアップ&ダウン
素材をトーンアップ・トーンダウンは単色では限界が、色をミックスコントロールする
1.トーンアップの考えと配色 2.トーンダウンの配色と考え方
希望通りのヘアカラーするには、単品のヘアカラーでは限界があります。
髪のダメージの状態などが左右し、メラニンを削りすぎたり、ホット系パーマやヘアカラーの繰り返しなど毛髪の状態を確認することが大切です。
明るさや彩度の過剰などいくつかのことを計算し、適切なヘアレシピを調整することを、「ヘアカラーコントロール」の考え方です。
1. トーンアップの考えと配色
健康毛やバージンヘアなどの場合は、通常のブリーチの強さでは染まらないことが多い、
8LVであれば9LV~10LVのヘアカラー剤で、過酸化水素の濃度を強めにする。
アンダートーンがアップし色も明るくできる。
健康毛の場合は、毛髪内の水分や脂質の栄養分がスポンジのような構造になっているので、
アンダートーンを削り、明るいナチュラル系(ブラウン)を選ぶとよい。
そのうえでヘアカラーコントロールは、ブルー系でもあるクリアなどミックスすることで、トーンアップにつながる。
希望の配色+明るさ・暗さのヘアカラー剤+補色カラー剤
2.トーンダウンの配色と考え方
アンダートーンが削られた状態で既存毛から、トーンダウンする場合にはティントの色がわかりやすい。
クリア感が残り、描いていた明るさがでにくい問題があります。*ティントとは明るさ シェードは暗さ
こういった場合は色味は少なく、濃い深みを入れる。
アンダートーンの色味を補うためにナチュラルタイプのヘアカラー剤が必要で、
色味でカバーし、色を補い「くすみ」感を与える。原色系の色は避けて、まろやかな赤味であるウォーム系がよい。
色素(残留ティントが残っているため)を入れても希望の色はでない。
ブラウンコントロールはトーンダウン(主に既存部)した、削られたアンダートーンをコントロールし補う必要性があります。
透過性を下げ、削られたメラニン色素を補いクリア感をコントロールする必要があります。
希望の配色+明るさ・暗さのヘアカラー剤+補色カラー剤+ブラウンコントロール(透過性/メラニン色素など)
●希望の色のヘアカラーコントロール
メーカーのヘアカラー剤は単品でのカラー剤を推奨します。既存部や新生毛を考えて作られていません。バージンヘアを想定して作られている。
髪の部位によって色の発色がちがう、既存部などについてのアンダートーンの処理や、透過性を考えては作られてはいません。
色の彩度の調整も単品では、新生毛と既存部を均一に染めるのは不可能だからです。
既存部の明るさを調整し、彩度をコントロールする補色(ヘアカラーコントロール)が必要だからです。
●ブラウンヘアカラーコントロール
明度と暗さを調整するヘアカラーのこと。明るいヘアカラーほどブリーチ力が強く色素が少なく、
暗いヘアカラーほどブリーチ力が弱く色素が多い。メラニン色素の透過性をコントロールする。
明るくするほど透明感が出て、暗くするほど透明感は出ない。
●ヘアカラーコントロール
色の彩度をコントロールする。色の反対色ほど色を打ち消し、不足した彩度を補ううことで、高彩度の鮮やかな発色を引き出す。
1.色を補う 2.色をミックスし濁らせる 3.色を打ち消す(色味を作る)
●ブラウンヘアカラー剤
主に既存部の調整するやわらかさや深みをコントロールする。メラニンを削った毛髪の色味に深みや、彩度を高めるためメラニン色素を補い、
アンダートーンを調整します。
●色素の補給には暗いトーンダウンは「濃いオレンジ」、深みを出す場合は「くすんだオレンジブラウン」
●暖かみをプラスする場合は、まろやかな赤味であるウォーム系(オレンジ・カッパ・レッドオレンジ)*コレストンの暖色系
●彩度を下げる、ナチュラルブラウンやアッシュ系ブラウン。
コメント・・・ヘアカラーコントロールは単に補色を加えることだけではなく、透過性や、色に深みや、色をくすませる、色を濃くなどがあります。
トーンアップやトーンアップなどを、ブラウン(ウォーム系・アッシュ系)コントロールを行う。
暖かみもオレンジの中でも、赤味が多いタイプや、くすんだ色を加えることで、髪に質感を与える。