パーマのコントロールはロッドと毛髪と薬剤
毛髪診断とデザインの長さ薬剤を計算しロッドを選択
1. パーマのとれやすい人に対して 2.毛髪によるパーマ原理
ここ数年一部の薬剤メーカーでパーマのかかり具合をコントロールできるタイプの薬剤が発売。
名古屋にある小さな材料商から発売されている「クチクラ」さん、一木さんもヘアサロンを経営していて、
2還元式(チオグリコール酸とシステイアミン)で処理剤もクチクラさんで発売されていて交互に使用する。
この数年は厚生労働省の法律基準も変わり、コスメタイプでもあるシステイアミンタイプが主体で、
パーマの質感も大きなカール感のある、カットスタイルを活かしたヘアデザインが多くなっています。
アリミノのコスメタイプが量産されヘアサロンでもいま一番の出荷量を記録していますが、
扱いやすも悪くはありませんが、キューティクルの構造を考えたラミダスカールがより優秀性があります。
目次
1.パーマのとれやすい人に対して
2.毛髪によるパーマ原理
1.パーマのとれやすい人に対して
■中間水洗のセミ~ロングの削ぎとショートヘアの荒切りを施す
パーマやカールがとれやすい場合は毛髪が大きく関与していて、ロッドの太さや、カットの削ぎの入れ具合と、
中間水洗や理由はいくつかありますが、毛髪診断による見極めが重要な要素です。
もう一点は髪の構造のキューティクルに対応した2還元式の*ラミダスカールの理解です。
*ラミダスカール(均一なカール&ウェーブが可能です)
キューティクルの構造はS1は新油性にはチオグリコール酸(1%)によってずらし、
S2は親水性でシステイアミン(2%)によって毛髪を折り曲げる。一般的にはシステイアミンの7%還元によって、
キューティクルをずらし折り曲げるため髪にカール&ウェーブにストレスがかかる。
毛髪は問診・触診・視診と経験によって診断をしますが、ベテランのスタイリストでも1回でかかることは少ない。
カールやウェーブはかかりずらい人は薬剤やロッドによって左右されることも多く、
普通毛の場合は経験のあるスタイリストであれば、7~8割は思ったカール&ウェーブがかかるものですが、
とれやすい人は1回でかかるとは言えずらい要素があります。若い世代であれば予想通りにかかりますが、
大人世代に加齢や毛染めの繰り返しによる、カール&ウェーブのダレ感はなかなかむずかしいのが現状です。
私が良く使う技法はパーマの欲しい部位(オーバートップ部位)など、ロッドに円周の細いタイプを選びます。
若い子でも同様に細めのロッドを選択し、大人世代はオーバートップ(髪の本数が少ない部位)はロッドを細目にし、
ショートの場合は荒切りした後に、かかりあがった時にもう一度カットします。
大人世代は短めの長さが多いので、とれやすいオーバートップにロッド調整を行う。
2.毛髪によるパーマ原理
■美容学校で教わった内容は時代性もちがい薬剤も変化
システイアミンがカットを活かすカール剤としていま主役の薬剤になった理由として、
濃度が低い割にパーマのかかりがチオグリコール酸なみにかかるからで、しかも巻いたような大きなカールが出る特性があり、
カールもスパイラル状の質感にかかるからです。髪触りもよく負担も軽いのでスタイリストも使いやすい。
1.でキューティクルの構造が大きく分けて、親油性と親水性の2層構造になっていることを勉強しましたが、
親油性とシステイアミンとでは相性は悪く毛髪にストレスがかかる。
髪表面のS1にはチオグリコール酸のほうが負荷もすくない、クチクラカール剤は第1還元がチオグリコール酸で、
S2はシステイアミンと親水性はとっても相性が良い。クチクラの第2還元はシステイアミン(2%)のため、
相性も良くストレスも良い。普通のシスティアミンはS1~S2も一度で使用するので抵抗がある。
クチクラさんの薬剤用のタイプで使ったほうが理想的に薬剤が作用する。
縮毛矯正のミスターハビットがそうですね!こちらの薬剤も2還元式で濃度も法律の基準以上ですが、
2還元式により強度な剛毛に理想的に作用するため、頑固なくせ毛も伸びるわけです。
もちろん濃度以上だから伸びるという理論もあてはまりますが、
ミスターハビットを使うスタイリストはメチャ薬剤知識もあって勉強しています。
クチクラさん薬剤はそれに似たパターンで、法律基準にのっとった薬剤を効果的にカール&ウェーブがかかるわけです。