酸熱トリートメントとヘアカラーの関係
グリオキシル酸は染料が流出しやすいレブリン酸も色によって流失
1.グリオキシル酸は染料の色落ち 2.レブリン酸の特色と染料との相性
酸熱トリートメントとヘアカラーの関係を理解しながら扱うことが大切です。
ヘアカラーの前に酸熱トリートメントを施すと発色が良く、ヘアカラー後に行うと触り心地が良くなる。
グレオキシル酸もレブリン酸も第二の結合イミン結合によって保湿効果が高まる。
イミン結合はアイロンの熱を利用し結合水を復活させる。
摂氏230度でもマイナス40度でも蒸発しない水のことを「結合水」といいます。
毛髪内には普通の水分と結合水がつまっていて、結合水が少なくなることで髪の保湿などが失われます。
アイロンの熱によって結合水が復活するため「結合水系」と呼びます。
酸熱トリートメントにはプレックスタイプといい、希釈して薬剤に混合し保湿性を高めていきます。
代表的なのはオラブレックスで主にマレイン酸を使い保湿性を高めてくれます。
*オラブレックスはジ・マレイン酸で国内のプレックスタイプはマレイン酸を使うことが多い。
今回は結合水系とヘアカラーの関係を考えてみました。
目次
1.グリオキシル酸は染料の色落ち
2.レブリン酸の特色と染料との相性
1.グリオキシル酸は染料の色落ち
■ほぼ全ての色味の染料が流失します
酸熱トリートメントはとくに寒色系の色落ちがあり、レブリン酸もグレオキシル酸ほどではありませんが色落ちします。
グレオキシル酸はヘアカラー後のヘアカラーは施術は配慮しましょう。
もし施術を行うのならヘアカラー前に施し色の発色がよくなるので、かならずヘアカラー前に行いましょう。
グレオキシル酸もレブリン酸も寒色系(ブルー)は色落ちがあります。
毛束で実験した髪質改善の第一者でもある有本さんが毛束で実験した結果で動画で証明されています。
画像のビフォーアフター画像を見るとよく色味が落ちているのがわかります。
ヘアカラー前に施術することで発色も格段によくなっています。
2.レブリン酸の特色と染料との相性
■髪の質感がアップする
国内メーカーでの結合水系の原料はレブリン酸を使うことが多い、理由は質感が抜群に良くなるからです。
髪触りやツヤなど一目みてアップするのがわかります。
ビフォーアフターの質感もグレオキシル酸に比べ良く、染料も落ちずらく臭いも無臭です。
ヘアカラーとの相性もグレオキシル酸に比べ良く、ヘアカラー後に使用しても大きな問題はありません。
ただしブルー系の寒色を使う場合はメーカーにより色落ちも確認されています。
有本さんが白い毛束に褐色しヘアカラー後にレブリン酸を行った結果です。
メーカーによって色落ちも異なりますが、レブリン酸も寒色系で色落ちが実験の結果出ています。
ちなみにヘアサロンウェーブではクチクラさんの薬剤を使用していますが、色落ちはほとんどありません。
メーカーによっても差があるので扱いには十分に気をつけてください。