美容師が明るいヘアカラーにできない理由と色彩学
高明度のヘアカラーは彩度のレシピを誤ると暗くなる
1.高明度に絶対混ぜてはいけない組み合わヘアレシピ 2.高明度の色をリフトアップには時間がかかる
ハイトーンカラーの薬剤のレシピを誤ると、色が暗くなったり、変色したりすることがあります。
美容雑誌やメーカー主催のカラーセミナーに出かけると、色のレシピを混ぜることが多いですが、色を3色以上混ぜる場合には、
色彩レシピの知識の基本を知っていて、計算されたものなので失敗は少ないですが、
カラー知識や色彩学や染料を知らない、また、経験の浅いスタイリストが真似るのは避けたほうがいいですね!
色にも例外的にありますが、一般的にメーンの色を7割と、補色や毛先の褐色を迎える3割に、クリア剤など3色ぐらいがいいと思います。
例えば寒色系の色場合。アッシュベージュ根元 アメジスト9:BLue:ナチュラル8 1:2:1 ox 6% 毛先 アメジスト9:クリア剤20% ox3%
※アッシュベージュは色は7割ではありませんが、その他の色の場合は7割がベースで、3割が補色とクリアなど整えることが多い。
アメジスト(パープル):BLue(ブルー):クリア剤の3色ですが、パープル一色ではオレンジ味が残留するため、
ブルーをいれることで根元のオレンジ味を消し、ナチュラルのブラウンによってやわかな色を表現する。3色を使い根元と毛先を均一に染めることが可能。
その他にもこういった三色でヘアレシピを行い、ロングヘアの場合は三カップ用意し、根元・中間毛・毛先とわけ均一に染めていく。
目次
1.高明度に絶対混ぜてはいけない組み合わヘアレシピ
2.高明度の色をリフトアップには時間がかかる
1.高明度に絶対混ぜてはいけない組み合わヘアレシピ
■寒色と暖色を混ぜるのは変色の可能性がある
濃いグレージュにレッドは合わないですね、どちらの色もつぶしあってしまい色が中途半端になる。
グレージュであればパープルや、正反対のイエローは補色が使い方によって効果も高い。プライマリーカラーは基本に、セカンダリーカラー、中間色を覚え、
毛髪のメラニン量のバランス、レッドのメラニン、イエローのメラニンによって、薬剤のレシピを考える。
絵具はキャンパスの白い部分に無彩色(グレー)を使いますが、ヘアの場合にはメラニンがレッド-オレンジ-イエロー-ホワイトとメラニンが変化し、
ブラウンと変化します補色同士でブラウンに、3原色をすべてミックスすると、ニュートラルブラウンになります。
グレージュ(ブルー系)にレッドを合わせると、パープルになってしまい、グレージュ本来の色が出ず、暗い明度になってしまい逆効果になる。
明度と彩度は密接な関係にもあり、グレージュは明るいから色の良さがいいわけで、
明度が暗くなあることでパープルのような色は、グレージュの色は発色せずに、良い部分を消した役割をはたしてしまう。
余談になりますが、このグレージュに特筆すべきメーカーは「ロレアル」の染料特許を持っていて、
色持ちも良く日本人の髪にもしっかり表現します。他メーカーの場合は色が出なかったり、明度が高い場合はいいですが、
普通毛で発色がいいのはロレアルシリーズで、スタンダードなヘアカラーはおすすめです。
国内ではDEMI(メーカー)が色彩学が勉強になるホームページはこちら→
2. 高明度の色をリフトアップには時間がかかる
■普通毛にはベールカラーは時間と費用がかかりすぎる
いま高明度のカラーは絶好調で、オーバセクションカラーを筆頭に、インナーカラーを各セクションわけで、
ヘアデザインに合わせた色の組み合わせがトップトレンドですが、ブリーチオンカラーが基本のため、デザインカラーにおいては、
お客さまに我慢が強いられる、今回のテーマである”高明度の色は普通毛は時間と費用がかかりすぎる”点です。
鮮やかな色や、パステル調のいまトレンドカラーのミントカラー(うすいグリーン)は、
寒色系の色ため最低でも15レベルのリフトアップが必要で、理想は17レベル以上ですが、実際サロンではブリーチだけでも2時間は優に超えてしまう普通毛は、
2時間でも終わらない3時間くらいブリーチオンカラーにかかるわけで、費用もその分かかるので最低でも20000円は覚悟する。
色を鮮やかに、うすいベールカラーのベージューやミントグリーンなども、ブリーチを削る必要があるので、
髪の硬い人や、バージン毛の人は、ワンクッションをおいてヘアカラーを1度してから、
高明度のヘアカラーをすることで、時間も費用も迎えられます。